2024.08.1 お役立ち情報

てんかん発作の就労支援

以前、てんかん発作は投薬により抑制されたものの、それ以降、就労できていないことに対する不安が逆に増大した症例を紹介させていただきました。

精神保健福祉士と相談の上、B型作業所に通うことで安定した方でした。

今回は、就労支援について説明させていただきます。

就労支援は大きく就労移行支援事業・就労継続支援A型事業・就労継続支援B型事業の3つに分けられます。

 

1. 就労移行支援事業

対象: 65歳未満の一般企業への就職を希望する方

支援内容: 就労に必要な知識やスキルの訓練

 

2. 就労継続支援A型事業

対象: 65歳未満で雇用契約に基づいた勤務が可能なものの、一般企業への就職が難しい方

支援内容: 就労に必要な知識やスキルの訓練と、一般就労への移行に向けた支援

勤務内容は基本的には一般就労と変わりませんが、一般就労に比べて比較的就労時間が短く、給料が安いケースが多いです。ただし最低賃金額以上の給料は保証されています。

 

3. 就労継続支援B型事業

対象: 一般企業への就職が難しい、就労移行支援・就労継続支援A型事業よりも多くの支援が必要な方

支援内容: 就労に必要な知識やスキルの訓練(雇用契約は結ばずに就労や生産活動の機会を提供する)

雇用契約を結ばないため、法律で定められた最低賃金額は保証されず下回ることが多くなりますが、自分の障害の状態に合ったペースで働くことができます。

 

てんかんの相談は当院へ

衣ヶ原病院では、てんかん専門外来(予約制)を設けております。詳細な病歴聴取を行った上での治療を心がけております。脳波検査とCT検査も院内で行うことができます。

当院ではてんかん発作そのもの以外、精神症状や就労支援等の相談もお受けしております。

不安な点がございましたらまずはお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

院長 大島 智弘

愛知医科大学医学部卒業。
愛知医科大学医学部精神科学教室入局。
兼本浩祐教授に師事し臨床てんかん学を学ぶ。
平成21年より愛知医科大学精神科講師、
平成26年より愛知医科大学精神科准教授。
令和4年4月衣ヶ原病院院長就任。

<資格等>
医学博士
精神保健指定医
精神科専門医(日本専門医機構)・指導医
てんかん学会専門医・指導医(日本てんかん学会)
臨床研修指導医

専門分野等精神医学一般、臨床てんかん学
所属学会日本精神神経学会、日本てんかん学会など
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