2023.05.31 うつ病

うつ病の治療は、症状がでたらできるだけ早い時期に適切な治療を受けることがとても大切です。
 うつ病の治療は、休養と薬物療法が2本の柱となり、必要に応じて精神療法(認知行動療法等)などを用いて治療していきます。

休養については、仕事をしている方であれば休養加療の診断書を提出して休む、学生であれば学校側に伝えてしばらく休む、主婦であれば家事や子育てを他の人に頼んだりして休むなどが必要となります。
もし、自宅でゆっくり休養できなければストレスケア病棟などで入院加療することも必要となります。

次に薬物療法ですが、抗うつ薬は脳内の神経伝達の乱れを整え改善する効果があります。それによって、憂鬱感や意欲の低下、不安感などが改善されていきます。
特にうつ病の時の神経伝達に関与する神経伝達物質には、セロトニンやノルアドレナリンがあります。お薬にはこの神経伝達物質のバランスを調整する作用があります。具体的には、SSRI、SNRIといわれるお薬がそれにあたります。
うつ病は、治療を開始してからよくなったり悪くなったりを繰り返しながら徐々に症状が改善されていきます。あせらず根気よく治療を継続することが大切です。よくなったからと言ってすぐに薬をやめたり、通院をやめたりすると悪化の危険があります。
少しづつ、生活のリズムも元に戻していき、復職や復学などを目指していきます。

お薬(抗うつ薬)は、復職などしても自己判断で中断せずに再発や再燃を防ぐために飲み続けることが大切です。お薬の減量や中止は必ず主治医と相談して行いましょう。
 衣ヶ原病院では、うつ病の方の休養入院に適したストレスケアユニットや復職のためのリワークプログラムがあります。ご利用希望のご相談はお気軽にご連絡ください。
 副理事長 加藤 豊文
精神科医
 精神保健指定医
 認定産業医、精神科専門医・指導医(日本専門医機構)
 認知症診療医(日本精神神経学会)
 認知症臨床専門医(日本精神科医学会)
 認知症サポート医
 老年精神医学会認定医
 臨床研修指導医
 児童思春期精神医学対策講習会スタンダードコース終了(日本精神科病院協会)
 児童思春期精神医学対策講習会アドバンスコースⅠ終了(日本精神科病院協会)
 産業保健アドバイザー
 名古屋平成看護医療専門学校 看護学科 非常勤講師
| 専門分野等 | 精神医学一般、うつ病リワーク、認知症 | 
|---|---|
| 所属学会 | 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本老年精神医学会、日本アロマセラピー学会 MCT-J(メタ認知)ネットワーク会員など | 
 
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当院理事長 加藤鈴幸医師と副理事長 加藤豊文医師の著書が出版されました。
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