~本人及びご家族の認知症の始まりに気づくポイント~
① 認知症の中で一番多いアルツハイマー型認知症での初期に気づくポイント
アルツハイマー型認知症では、近時記憶障害から始まることが多いです。数分前のことを忘れてしまうことが多くなります。
- 同じ内容の事柄を繰り返し尋ねることはないか
- 冷蔵庫に同じものが溜まってないか
- 探し物が多くないか
- 料理などで火の不始末はないか
- 薬の飲み忘れ等が多くないか
- 診察日などの予定を間違うことはおおくないか
- 支払いがお札ばかりで、小銭が財布にたまってないか(計算能力の低下)
- たまに出かけた場所などで、道が分からなくなり迷子になったことはないか
- 運転中に道に迷うことはないか
などが、アルツハイマー型認知症の初期に気づくポイントとなります
② レビー小体型認知症でのポイント
レビー小体型認知症では、幻視や認知機能の変動、パーキンソンニズムなどがみられることが多い病気です
- 歩く速度や体の動きは遅くなってきていないか
- 転びやすくなっていないか
- 日によってボートしたり反応が悪い時はないか
- 大声の寝言や寝ているときに激しい体動はないか
- 家族などを誰かと間違えることはないか
- 家族には見えないようなものが見えると言ったりしないか
などが初期に気づくポイントとなります。
③ 前頭側頭型認知症でのポイント
前頭側頭型認知症では、性格変化や行動異常が目立ち、無関心や自発性の低下などが認められます。
- 同じものを食べたり、味付けが濃くなったり過食傾向などはないか。
- 家族の変化や自分の服装や容姿などに無関心になってないか
- 列に割り込んだり、場違いな行動がおおくなってないか。
- 毎日、同じ道を散歩したり、毎日の予定が同じでお決まりのパターンで過ごすようになってないか
などが初期に気づくポイントとなります。
必ずしも上記の症状があれば認知症というわけではありませんが、早期受診の目安になると思われます。認知症はご本人やご家族にとって大きな生活の変化をきたします。
少しでも早く医療機関を受診することで症状の経過をゆっくりし、介護負担の軽減をするためにとても大切になります。
「認知症」が気になったら専門機関で相談を
衣ヶ原病院では、認知症外来をもうけています。
認知症の専門医等が診断および治療、介護等の相談等をおこなっていますのでお困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。